未経験・40代で突然小さな会社のインハウスWEBデザイナーになったので、どんな勉強をしたか、どんなツールが役に立ったかを備忘録として残していこうと思います。
同じように、「40代で未経験なのに会社のWEB担当になってしまった!」といった方のお役にたてれば幸いです。
まず、インハウスWEBデザイナーとは何か
「制作会社に所属して他社のサイトを制作・運用するのではなく、勤めている企業内のWEBサイトの制作・運用をする人」ですかね。
制作会社さんはサイトを作ってほしいという依頼があればどんな業種のサイトでも作りますが、インハウスWEBデザイナーはその会社の製品やサービスのPRをします。
未経験からインハウスWEBデザイナーになるまで
実は今の会社でWEBデザイナーとして働くまで、WEBデザイナーとして働いたことはありません。
デザイン系の学校を出たわけでもありません。
大学のころ、飲食店のバイトでPOPを作るためにAdobe IllustratorとPhotoshopを操作したことはありましたが、本当に片手間にやっていただけだったので本格的に勉強したりもしませんでした。
大学を卒業してからは飲食店で働いたりフリーターをしたり引きこもったり…とまあろくでもない20代を過ごしてました。
さて、そうこうしているうちに30代になり、いつまでもふらふらしているわけにもいかないのでソフトウェアのメーカーに就職しました。
そこでしていた仕事はテクニカルサポート。
これまたデザインとは何の関係もない仕事です。6年位勤めたのですが、家庭の事情で退職することに。
そしてハローワークで見つけたのが今の仕事です。
「会社のホームページの更新、デザイン等」といった求人内容だったと思います。
勤務地などが希望と合っていたので、サンプルサイトを3つほど作り(どのようなものを作ったかそのうち再現したいと思っています)、ポートフォリオをまとめて面接に行きました。
ん?
サンプルサイト?
いきなり?
未経験じゃなかったの?
と思いますよね。
…実は、暇を持て余したフリーター時代に、今はなきジオシティーズで個人サイトを作っていたことがあるのです。
メモ帳とフリーソフトがあればだれでもサイトが持てたので、そのころのオタク仲間はみんな日記()だとか詩()だとかイラストのサイトを作ってたと思います。
私はメモ帳を駆使してWEB素材配布サイトを運営してました。
2年ほどで閉鎖しデータもすべて捨ててしまったのですが、フレーム3分割でリキッドデザインだったのは覚えています。
趣味ですのでクオリティーはお察しのとおり。もちろん一銭にもならなかったです。
まあそんな過去のおかげで、WEBに関する知識はちょっとだけあったのです。ちょっとだけ。
趣味以外で役に立ったことはないので未経験に嘘はないですよ。ジョジ〇のお絵描きサイト作ってたなんて履歴書に書けないもんね。
まさかジオシティーズでの経験が役に立つ日が来るとは思いませんでした。
そして無事に今の会社に採用され、WEBデザイナーとしての経歴が始まります。
面接では「リスティングの運用はできますか?」と聞かれたのを覚えています。
ここは正直に「知識としては知っているけど運用の経験はありません。でも勉強します。」と答えました。
今思えば40代手前&この程度のスキルでよく受かったものです。
WEBデザイナーとして就職したのはいいけれど
WEBデザイナーとして就職したものの、取り巻く環境が個人サイトを作っていた15年前とガラッと変わっていたのでびっくりしました…。
例えば、
WordPressが使えないと話にならない!
世界で最も使用されているCMS(コンテンツマネジメントシステム)、Wordpress。
ホームページビルダーだのDreamwerverだのはもはや化石かってくらい、企業のHPはWordpress一辺倒。
そりゃそうですよね便利だもん!!
しかしメモ帳タグ打ちしかやったことがなかった私は慣れるまでが大変でした…。
なんせ用語が難しい。テーマ?プラグイン?ウィジット!??!そもそもPHPって何???という。
WordPressに関してはサルワカさんがわかりやすくまとめて下さってます。
レスポンシブデザインって?
ひとつのソースでスマホやPC、タブレットなど様々なサイズのデバイスに最適な表示をする手法です。
今は当たり前の手法ですが、私はリキッドデザイン(懐かしい)で止まっていたのでこれもついていくのが大変でした。
SNS連携だいじ
Twitter、Facebook、最近はInstagram…
サイトを持っているだけでは足りないのです。広く知ってもらうためにはSNSも活用しなくてはならないのですね。
15年前はリンク集とか同盟とかランキングサイトとかに必死に登録したもんです…。
SEO変わりすぎ!
SEO(検索エンジン最適化)も私が知っているものとはだいぶ変わっていました。
昔はがんがんリンクさせろ!みたいな感じだったのに、いまはそれは禁じ手です。
WEBについてもその会社についても勉強しないとダメ!
広報的な立ち位置でもあるので、その会社の製品やサービスに関しても理解を深める必要がありました。
WEBデザインだけじゃない
WEBだけではなく、パンフレットやセミナーのリーフレットなど、紙媒体のデザインもしています。
Powerpoint、Word、Excelでの資料作成も任されたりします。
不思議なことにいつの間にかマクロが組めるようになっていました。
そして一日中PCとにらめっこしているので「PCに詳しい人」と思われがちです。ですのでちょっとしたPCのトラブルでも呼ばれたりします。
もはや何でも屋です。
…
…
まあ書きたいことは山ほどありますが、インハウスWEBデザイナーのメリットデメリットはまた今度にします。
なにより入社して一番しんどかったのは、前任者と後任者(わたし)の引き継ぎが無かったために
あらゆるもののログイン情報がわからない
ことでした。
入社した時点で自社のサイトは4つありましたがすべて1年ほど更新が止まっている状態。
前任者が辞めてからWEBの作業を引き継いだ人がいなかったんです。
これには焦りました。
会社のサーバやメールボックス、棚や引き出しをひっくり返してサーバやドメインの情報を集めました。
ちなみに入社数年経ちますがいまだにログイン情報がわからないサイトもあります…。消すこともできない…。
未経験からインハウスWEBデザイナー、まとめ
今回は「WEBデザイナー未経験40代でも需要があったよ」というのと、突然WEB担当になった方に「こんな奴でもなんとかWEBデザイナーできてるよ」というのを知ってもらいたかったのです。
未経験とはいえ知識もゼロというのはちょっとしんどいかもしれません。
センスか(私にはない)それなりの知識(こっちはまあまああった)は必要かも。
これから目指す方はWordPressの扱いには慣れていた方が良いと思います。趣味程度でもいいので。
「知識」まで行かずとも、「知ってる」ことは武器になりえます。
次回からはインハウスWEBデザイナーのメリットデメリットや、WEBについて勉強するのに役に立ったサイトやツールをまとめていきたいと思います。
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